ハローワークで仕事探しをするメリット・デメリット

ハローワークで仕事探しをするメリット・デメリット

失業手当を受けながらの就職活動支援サービスを提供するハローワーク。名前は広く知られていますが、どんな場所でどのように手続きするのかが分からず、利用をためらっている人も多いのではないでしょうか。本記事では、ハローワークを利用しようか迷っている方々に向けて、ハローワークの特徴から、メリット・デメリットなどを詳しくご紹介します。

1. ハローワークとは

ハローワークは、厚生労働省が全国各地に設置している公共職業安定所を指します。ハローワークは、就職や転職を考えているすべての方が利用でき、求人情報の閲覧や職業相談などが提供されています。また、在職中には利用できない一部のサービスや、特に若者や育児中の母親に焦点を当てたサービスも用意されています。

ハローワークで利用できる基本サービスは、以下の通りです。
*求人情報の検索閲覧
*カウセリング
*セミナーの受講
*職業訓練
*雇用保険に関する手続き
*面接対策や履歴書の添削
*紹介状の発行
など

ハローワークの提供するサービスの中で特徴的なのが、職業訓練プログラムです。このプログラムは、基本的に受講料が無料ですが、一部の訓練内容には有料のものも存在します。職業訓練は、転職活動を成功させるための実務スキルの向上やキャリアアップ講習などが提供され、対象者はコースに応じて異なります。また、地域や受講期間によって利用できる職業訓練プログラムも異なりますので、興味がある方は最寄りのハローワークで詳細を確認してみてください。

ハローワークで仕事探しをするメリット・デメリット

2. 在職中には利用できないサービス

ハローワークでは紹介状が必要な求人があり、この紹介状もらうためには離職票が必要です。注意すべき点として、求人情報が公開されていても、在職中だと応募できないものがあるので、事前に確認しておきましょう。

3. 特化型のハローワーク

ハローワークは、仕事を探すすべての人が利用できますが、特定のニーズに対応したサービスも提供されています。

3-1. 新卒応援ハローワーク

新卒者の安定した就職をサポートするためのハローワークです。全国に50ヶ所以上存在し、窓口相談や個別の担当者による支援などが行われています。

3-2. わかものハローワーク

18歳から34歳の支援を専門とするハローワークで、資格を持つ専門家や経験豊富な人事担当者が就職活動をサポートします。

3-3. マザーズハローワーク

子育て中の就職を支援するハローワークで、仕事と家庭の両立が可能な求人情報を提供します。一部の施設には、小さな子供を連れて相談できるスペースも設けられています。

3-4. ふるさとハローワーク

通常のハローワークが存在しない地方自治体で、求人紹介や職業相談を提供するハローワークです。規模が小さいため、求人に特化していることや雇用保険の手続きサービスが限定的であることがあります。

4. ハローワークで仕事探しをするメリット

4-1. 地元の求人が豊富

ハローワークには、一般的な求人サイトには掲載されていない地元の求人情報が多くあります。これは、職業安定法によって「公共職業安定所は求職者に対してできる限り住居の変更を必要としない職業を紹介する」と定められているからです。地元での仕事を探している方にとって、ハローワークの求人情報は貴重な情報源となります。

4-2. 相談や就職対策がサポート

ハローワークでは、専門のキャリアコンサルタントに無料で職業相談ができるため、求職者は自身のキャリアに関するアドバイスを受けることができます。また、就職対策についての指導も行われており、仕事探しだけでなく、自己分析や応募書類の作成に関する相談も行えます。

4-3. 就職/転職圧力が低い

ハローワークは公的な機関であり、報酬を得ることを目的とした求人紹介が行われることはありません。そのため、ハローワークを利用する際には、民間の転職エージェントに比べて就職や転職に関する圧力がほとんどないと言えます。求職者は自身のペースで就職活動を進めることができます。

5. ハローワークで仕事探しをするデメリット

5-1. 自己アクションが必要

ハローワークを利用する際、インターネット上では「仮の応募」しか行えず、実際にハローワークに出向いて手続きを行う必要があります。このため、求職者にとって、応募プロセスが煩雑で手間がかかることがハードルとなり、積極的な動きが求められます。

5-2. 開庁時間の制約

ハローワークは土日祝日に閉庁している場合が多く、平日に働いている人には利用しづらいことがあります。一部のハローワークは平日夜間延長や土曜日の開庁を行っている場合もありますが、全体としては平日の昼間に訪れる必要があり、働きながらサービスを利用したい人にとって不便な点と言えます。

5-3. 求人情報の可視性が低い

2020年1月6日にハローワークのウェブサイトがリニューアルされましたが、求人情報には画像が少ないため、企業の雰囲気が把握しづらい場合があります。また、インターネットで検索してもハローワークの情報が上位に表示されにくいことから、求職者が求人情報にアクセスしにくい傾向があります。

6. 利用者数は減少傾向

令和3年度(2021年)の年間新規利用者は約454.9万人、そのうち、就職した人は112.7万人で採用率は約24.8%でした。平成25年度(2013年)の年間新規利用者約620万人と比較すると、利用者数は年々減少傾向にあります。利用者減少の理由には「少子高齢化社会による労働者人口の減少」と、「インターネットの求人広告の種類が増えたことによる、仕事探しの選択肢が増えたこと」が挙げられます。

出典:ハローワークにおける職業紹介等の実績

7. ハローワークへ行く前の準備

ハローワークで仕事探しをするメリット・デメリット

7-1. 服装

ハローワークへ行く際の服装は、基本的に私服でも問題ありません。ハローワークは求人情報の検索や職業相談を受ける場所であり、直接の採用面接が行われる場所ではないからです。ただし、あまりにもカジュアルすぎる服装(たとえば、ジャージやスウェット)は避けた方が良いでしょう。また、ハローワークで面接練習をする場合は、本番に近い状態を模倣するためにも、スーツやビジネスカジュアルな服装で行くことをおすすめします。

7-2. 持ち物

ハローワークに仕事探しに行く際、特に必要な持ち物はありませんが、以下のアイテムがあると便利です。
*筆記用具
*メモ帳
*履歴書
*職務経歴書
*顔写真

もし、ハローワークで気になる求人情報を見つけた場合、これらの持ち物を持参しておけば、その場で求人に応募することができます。スムーズな就職活動を進めたい場合は、事前にこれらの準備を行っておくことをお勧めします。

8. まとめ

ハローワークでの仕事探しを始める際、何から始めれば良いか分からない方は、まずはハローワークの総合窓口を訪れることをおすすめします。窓口に足を運び、「仕事を探したい」と相談すると、ハローワークの職員が丁寧に対応してくれます。彼らは求職者をサポートするために訓練を受けたプロフェッショナルであり、あなたのニーズに合った求人情報やサービスを提供してくれます。

最後に、ハローワークは仕事探しの手段の1つであり、他にも多くの方法が存在します。他の方法と比較検討し、あなたに最適な仕事探しの方法を選択して、就職活動を進めていくことが大切です。自分の目標や状況に合わせて、最良のキャリアパスを見つけるために慎重に検討しましょう。

 

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