派遣先での仕事は、新しい環境で様々な経験ができる一方で、思わぬトラブルに直面することもあります。今回は、日常で起こりうる小さなトラブルから、少し気になることまで、幅広く取り上げていきます。これらの事例を参考に、もしもの時に慌てずに冷静に対応できるよう、一緒に知識を深めていきましょう。
日常で起こりうる小さなトラブルと相談先・解決策
通勤中のトラブル
電車が遅延してしまい、出勤時間が遅れてしまった場合
相談先：派遣先、派遣会社（担当者）
解決策：遅延が分かった時点で事前に派遣先に連絡し、状況を説明しましょう。基本的に遅刻した時間分は労働時間には含まれないため、給与は支払われないのが一般的です。ただし、遅延証明書の提出で派遣元が休業補償を支払う場合があります。遅延証明書があれば提出することで、無断欠勤とみなされるのを防ぐこともできます。
通勤途中に事故に遭い、会社を休まなければならない場合
相談先：派遣会社の担当者
解決策：先ずは状況や欠勤することを派遣会社の担当者に連絡をしましょう。病院の受診後は医師の診断書を提出し、会社に詳しい状況を説明しましょう。会社（派遣元）の労災保険を利用して補償を受けることができます。必要に応じて、休業中の手続きについても相談しましょう。
通勤中にカバンを盗まれてしまった場合
相談先：最寄りの警察署、派遣会社
解決策：警察に届け出を行い、派遣会社にも状況を説明しましょう。（就業時間に遅刻しそうな場合は先に事情を説明し担当者に連絡しておきましょう）会社（派遣元）によっては、一時的な立替金制度などがある場合があります。
仕事中のトラブル
仕事中にケガをしてしまった場合
相談先：上司、派遣会社の担当者
解決策：まずは応急処置を行い、その後、すぐに上司に報告しましょう。必要に応じて、医療機関を受診し、診断書を発行してもらいましょう。
パソコンが故障してしまい、仕事が進まない場合
相談先： IT担当者、上司
解決策： IT担当者（または上司など）に迅速に連絡し、復旧を依頼しましょう。事情を説明したうえで代替機を用意してもらうなど、迅速な対応を依頼しましょう。
重要な書類を紛失してしまった場合
相談先：派遣元企業の書類の場合→派遣会社の担当者／派遣先企業の書類の場合→上司、総務部
解決策：不安な気持ちはあるかと思いますが、紛失などのミスやは隠すことなくすぐに共有することが大切です。会社内に紛失物がないか確認してもらいましょう。もし見つからない場合は、再発行の手続きについて相談しましょう。
人間関係に関するトラブル
同僚との間で誤解が生じてしまった場合
相談先：派遣会社の担当者、信頼できる上司など
解決策：相手に直接、穏やかに気持ちを伝えたり、話し合うことが一番良いですが、自分で解決できない場合は信頼できる上司などに相談するのも良いでしょう。業務の詳細になると理解できていない部分はあるかもしれませんが、様々なケースに対応してきた派遣会社の担当者に相談するのも良いです。
上司から不当な扱いを受けていると感じた場合
相談先：派遣会社の担当者
解決策：派遣会社の担当者に相談し、状況を説明しましょう。必要であれば、弁護士に相談することも検討しましょう。
その他
忌引きなどの私用で急遽仕事を休まなければならない場合
相談先：派遣会社の担当者、上司
解決策：休まなければいけないと決まった時点で迅速に担当者へ連絡し、なるべく詳細に事情を説明しましょう。代替の勤務者を用意できるかなど、会社と相談して解決策を見つけましょう。
職場で体調を崩し、頻繁に欠勤してしまう場合
相談先：派遣会社の担当者
解決策：健康状態について医師に相談し、必要であれば、休職や働き方（派遣先企業の変更）などを検討しましょう。
トラブルに巻き込まれたら、どうすればいい？
トラブルに巻き込まれた時は、一人で悩まず、必ず誰かに相談しましょう。
①基本的にどんなことでもまずは、派遣会社の担当者に相談する
派遣会社は、派遣社員のサポートをする義務があります。具体的な解決策を一緒に考えてくれるはずです。
➁冷静に対処する
感情的にならず、冷静に状況を把握しましょう。
③証拠を残す
トラブルが発生した際は、メールやメモなど、証拠となるものを残しておきましょう。
派遣先でのトラブルは、誰にでも起こりうるものです。大切なのは、一人で悩まず、誰かに相談することです。派遣会社の担当者、家族、友人など、信頼できる人に相談してみましょう。
また、トラブルを未然に防ぐために、日頃から以下のことに気をつけましょう。
- 契約書をよく読む
- コミュニケーションを大切にする
- 記録を残す
- 自分の権利を知っておく
このガイドが、皆さんの派遣生活を少しでも快適にする一助となれば幸いです。
