お歳暮などの短期アルバイトスタッフを採用するには？

1．はじめに

未経験から気軽にスタートできる仕事として、注目を集めているのが梱包や仕分けなどの軽作業のお仕事です。特に年末には、お歳暮の仕分け・箱詰めなどの短期バイトが増加する傾向があります。この時期は需要が急上昇するため、時給単価の高いバイトが多く募集されます。

タウンワーク東京においても、軽作業に関する掲載案件を見てみると、全9,914件中（2023年11月現在）、時給1,300円以上の案件が4,150件（41.8%）、時給1,500円以上は1,463件（14.8%）にも上ります。よって、給与が最低賃金（東京都の場合1,113円）レベルの案件は、採用が難しくなるでしょう。

2．お歳暮関連バイトの採用難易度は？

厚生労働省の「職業情報提供サイト」によると、物流倉庫に関連する職種の有効求人倍率（令和4年度）は以下の通りです。

2023年4月の有効求人倍率は1.32倍となっており、職種によりますが、一般的に人手不足の業界と言えるでしょう。物流倉庫での人手不足が発生する背景には、以下の理由が考えられます。

3．倉庫作業の採用がうまくいかない理由

3-1．採用の対象年齢を広げない

最初に、企業がシニア世代を雇用することに二の足を踏んでいる現実が、採用の課題の一つとなっています。高齢者の42%が、「生活の維持」や「生きがい」といった理由から「働き続けたい」と考えています。一方で、企業は「年齢の違いからくる調整の難しさ」や「既存スタッフとのコミュニケーションの障壁」などを理由に、高齢者の採用に慎重な姿勢を見せているケースが少なくありません。

3-2．競合分析が不足している

同じエリアに複数の倉庫が存在する場合、競合他社の存在を無視することはできません。求職者は近隣の倉庫の求人も検討材料にしています。自社の強みや弱みを見つめ直すだけでなく、競合他社の動向を把握し、募集条件や給与などを比較して調整が必要なら行うべきでしょう。

4．短期アルバイトを採用するポイント

4-1．シニア人材

前述の通り、働きたい意欲がありながら雇用が難しいと感じているシニア層は多いです。重労働が不要で、座り仕事や軽作業など業務を適切に分けることで、シニア人材の有効活用が期待できます。

4-2．子育ての落ち着いた主婦（夫）

「30～40代の女性が活躍中」「主婦（夫）さん活躍中」というメッセージはよく見かけます。しかし、このような情報が増える中で、企業は差別化が求められます。競合他社との差を強調し、主婦（夫）層にアピールする原稿が必要です。

4-3．求人広告を見直す

倉庫内での軽作業の募集において、「寒い倉庫内でライン作業をする」という一般的なイメージを払拭する必要があります。環境、作業内容、扱う商品の具体的な情報を明確に伝えることが重要です。商品については、サイズや重さを具体的に示し、「手のひらサイズ」や「片手で持てる軽量な商品」などの具体性が求められます。また、仕事環境についても、「座ってできる作業」「空調完備」など、快適な労働条件に焦点を当てることで、安心感をアピールできます。

5．人材サービスの活用術

物流ビジネスに波動はつきものです。季節性商品を取り扱う東京の大手3PL企業では、繁忙期になると通常の10倍以上の倉庫作業員が必要とされます。こうした課題に対処するため、人材サービスを積極的に活用し、必要な人手を確保しつつ、コストを削減することに成功しています。

6．軽作業の仕事の地域別給料

出典：求人ボックス 軽作業の仕事の年収・時給・給料

7．まとめ

難しい状況の中でどのように戦っていくか、小さなアイデアが採用率の向上につながります。自社において成功する戦略や「これが強みだ」というアプローチ方法を見つけ、採用活動に積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか？