派遣社員として働く方々の中には、収入を増やすためにWワークを検討している方も多いでしょう。しかし、Wワークを行う場合メリットとデメリットがあり、注意すべき点も多く存在します。本記事では、派遣社員がWワークを行う際の注意点と、Wワークに伴う確定申告についても詳しく解説します。
派遣社員でもダブルワークは可能
派遣社員でも、ダブルワークを行うことは可能です。収入を増やすためやスキルを広げるためにWワークを考える方は増えています。法律的には問題ないので、まずは派遣元の企業や派遣先の企業が副業を禁止していないかどうかを事前に確認し、問題がない場合は派遣会社の担当者とも相談を行いながら計画的に取り組むことが重要です。
Wワークのメリット
収入の増加
Wワークの最大のメリットは、収入が増えることです。派遣社員の場合、時給制やシフト制の勤務も多いため、複数の仕事を掛け持ちすることで収入の安定化が図れます。
スキルアップ
異なる職場で働くことで、多様なスキルや経験を積むことができます。これにより、キャリアの幅が広がり、将来の転職やキャリアアップに役立ちます。
人脈が広がる
複数の職場での勤務により、より多くの人と知り合うことができ、人脈が広がります。今まで自分の知らなかった世界を知ることが出来たりと、新しい仕事の紹介やビジネスチャンスも期待できます。
Wワークのデメリット
労働時間の増加
当然のことですがWワークを行うと、労働時間が長くなります。これによって過労のリスクが高まります。1社で集中して働くよりも体力的な負担が大きくなるため、健康管理が重要になります。
労働法違反のリスク
法律的には問題がなくても、派遣先や派遣元の企業がWワークを禁止している場合があります。労働契約をよく確認し、労働法を遵守することが必要です。
パフォーマンス低下
複数の仕事をこなすことで、集中力やパフォーマンスが低下する可能性があります。どの仕事にも全力を尽くすためには、自己管理能力が問われます。
Wワークを成功させるポイント
事前の確認と相談:Wワークを始める前に、現在の派遣元や派遣先の企業に相談し、許可を得ることが重要です。また、労働契約や就業規則を確認し、違反しないように注意しましょう。
健康管理:長時間の労働に耐えるためには、健康管理が欠かせません。十分な休息と栄養バランスの取れた食事を心がけ、定期的に運動することも大切です。
効率的な時間管理:Wワークを成功させるためには、効率的な時間管理が必要です。スケジュールをしっかりと立て、無理のない範囲で働くようにしましょう。
Wワークを行う際の注意点
メリットデメリットを踏まえて、下記のポイントに留意しながら、安全かつ健康的にWワークを行うことが重要です。
勤務時間や休日に注意する:各仕事の勤務時間や休日が重ならないように計画し、法定労働時間(週40時間)を守るようにします。
健康管理を怠らない:長時間の労働や過度の負担が健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、適切な休息や栄養を摂取することが重要です。
納税や社会保険の手続きを忘れない:複数の雇用先がある場合、納税や社会保険料の計算や支払いに注意が必要です。
雇用契約書や就業規則を確認する:派遣会社や派遣先企業でWワークが禁止されている場合や制約がある場合がありますので、雇用契約書や就業規則をよく確認し、違反しないようにします。
業務のクオリティに影響を与えない:Wワークを行うことで仕事の質やパフォーマンスが低下しないように、適切な時間管理やコミュニケーションを心掛けます。
確定申告について
Wワークを行う場合、年間の収入が一定額を超えると確定申告が必要です。確定申告とは、前年の1月1日から12月31日までの1年間の所得に対して掛けられる所得税を正しく算出するために申告が必要な書類です。確定申告によって給与から天引きされる住民税の額が変わります。
次のいずれかに該当するときは確定申告が必要になります。
・Wワークの給与所得が20万円を超える場合
・Wワークの事業所得・雑所得が20万円を超える場合
確定申告には、勤務先から受け取る源泉徴収票や経費の領収書などが必要です。これらの書類を事前に準備し、漏れが無いよう備えましょう。
仕事の選び方
実際に入社してみないと「意外と業務が体力的にきつかった」「あまりシフトを柔軟に調整できなかった」ということもあるため、分からない部分もありますが、派遣社員がWワークを行う場合、以下のような仕事を選ぶことが適しています。
柔軟な勤務時間が可能な仕事:自分のスケジュールに合わせて勤務時間を調整できる仕事が理想的です。フレックスタイムやシフト制の仕事であると調整しやすい傾向にあります。
スキルや経験を活かせる仕事:自分の得意分野や経験を活かして仕事ができると、効率的に働くことができます。自分のスキルを生かせる仕事を選ぶことが重要です。
リモートワークが可能な仕事:自宅や外出先からでも仕事ができるリモートワークの仕事は、他の仕事との両立がしやすく適しています。
短期間での雇用も可能な仕事:短期間の仕事やプロジェクトベースの仕事は、他の仕事との両立がしやすく、柔軟な働き方ができやすく、法定労働時間をオーバーしないように調整もしやすいでしょう。
人間関係が良好な職場:個人によって居心地の良い人間関係は異なる為、入社してみないと分からない部分ではありますが、仕事のストレスや負担が少ない職場環境であれば、Wワークもしやすくなります。シフトの交替をしてもらえたりと融通も利きやすくなったりと、人間関係が良好な職場を選ぶことが重要です。
派遣社員のWワークは、収入を増やす有効な手段ですが、その分、労働時間や健康面のリスクも伴います。メリットとデメリットをしっかりと理解し、適切な対策を講じることで、Wワークを成功させることができます。また、確定申告の準備も忘れずに行いましょう。この記事が、派遣社員の皆さんの働き方を見直すきっかけとして活用してください。