採用活動において求人広告を出稿しても、なかなか応募が集まらない…こんな経験はございませんか?しかし、効果が上がらないからと言って、すべての求人媒体が効果がないと断定するのは早計です。実は、見直すべきなのは自社の採用サイトかもしれません。なぜなら、求職者は転職活動を行う際に、ほぼ必ず採用サイトを訪れ、企業の魅力を判断するからです。
本記事では、求職者が採用サイトに求める要素やその重要性、応募が集まる採用サイトの要素について詳しく解説します。さらに、後半では無料で採用サイトを構築できるサービスもご紹介しています。ぜひ、貴社の採用活動に役立ててください。
1. 採用サイトとは?
採用サイトとは、企業が自社の採用情報をインターネット上に公開するウェブサイトのことです。求職者に対して企業の魅力や働く環境を伝え、応募を促すことを目的としています。採用サイトには、企業の事業内容やビジョン、採用情報、社員の声、福利厚生などが掲載されており、応募者の興味を引きつけるためのコンテンツが中心です。
2. 採用サイトの必要性
転職活動をする際、求職者はインターネットを活用して情報収集を行います。エン・ジャパンの調査によれば、求職者が情報収集する際の第1位は企業のホームページ(89.2%)であり、その次に採用サイト(74.5%)、口コミサイトや口コミ検索(69.6%)が続きます。つまり、企業の採用サイトは求職者が情報収集する上で不可欠な存在と言えます。採用サイトを通じて企業の魅力や働く環境を知ることで、求職者は自社に興味を持ち、応募の一歩を踏み出すことができます。
出典:人事のミカタ
3. 採用サイトを持つメリット
3-1. 自由に採用情報を掲載できる
採用サイトでは、企業の魅力を自由に伝えることができます。仕事内容や社風、福利厚生などを細かく掲載することで、求職者に自社の魅力を訴求することが可能です。
3-2. 入社後のミスマッチを防げる
採用サイトに適切な情報を掲載することで、応募者の質を向上させることができます。求職者が自社の情報をよく理解した上で応募するため、ミスマッチや早期離職のリスクを低減することができます。
3-3. 費用対効果が高い
一度作成すれば長期間活用できる採用サイトは、費用対効果が高いと言えます。求人広告や採用代理店に比べて費用が抑えられるため、採用コストを削減することができます。採用サイトを制作するリソースは必要ですが、一度作ってしまえば、企業の財産になります。
4. 採用サイトのデメリット
4-1. 制作コストがかかる
採用サイトの制作には一定の費用が必要です。デザインやコンテンツの制作、システムの構築などによって費用が変動します。特に外部業者に依頼する場合は、制作コストが高額になることがあります。
採用サイトの制作費用の目安
費用 | デザイン性やコンテンツ |
---|---|
10万円~50万円 | ある程度決められたフォーマットに当てはめていくことが多く、費用・工数共に少なく抑えられる。 |
50万円~150万円 | オリジナルコンテンツを1から作成した採用サイトに仕上がる。社員インタビューページを作成したり、採用動画作成も可能。 |
150万円以上 | 採用管理ツールと連携した採用サイトづくりが可能。サイト経由で応募できるようなフォーマットを設け、それを一元管理できるようなシステムを構築できる。 |
4-2. 運用・更新の手間が必要
採用サイトを効果的に運用するためには、定期的な更新や改善が必要です。採用情報の更新や応募者とのコミュニケーションなど、運用には一定の手間がかかります。
5. 企業の魅力を構成する5つの要素
求職者は、採用後の職場での生活をイメージできる情報を求める傾向にあります。そのため、業務内容や労働環境、福利厚生などについて、自社独自の文化や制度を具体的に紹介することが重要です。
また、情報量が豊富な採用サイトは、求職者に安心感を与え、応募を促進します。以下の5つの要素を踏まえて、掲載すべき情報や魅力を整理してみましょう。
仕事内容:どのような業務を担当するのか、やりがいを感じるポイントは何か。
事業内容 :どのようなビジネスモデルを採用しているのか、社会にどのような影響を与えているのか。
社員 :どのような人々が働いているのか、入社の動機や想いは何か。
文化 :企業が大切にしている価値観や文化は何か、他社との差別化点は何か。
制度 :具体的な福利厚生やキャリア支援制度は何か、その背景や目的は何か。
6. 魅力的なサイトの共通点
6-1. ターゲットの心をつかむトップページ
求職者が最初に接するトップページは、企業イメージを大きく左右します。インパクトのあるデザインや心に響くキャッチコピーを用いることで、求職者に興味を持たせ、さらなる情報収集を促すことができます。
6-2. 情報の場所がわかりやすいサイトデザイン
求職者は特定の情報を求めて採用サイトを訪れます。そのため、情報が簡単に見つけられるようなサイト構成が重要です。情報の配置が明確でわかりやすいデザインは、求職者の利便性を高め、サイト内での滞りない情報収集を支援します。
6-3. 求職者のニーズに合ったコンテンツ
魅力的な採用サイトは、求職者が必要とする情報を提供し、実際の職場での生活を想像させることができるものです。従って、業務内容や労働環境、福利厚生など、求職者が最も関心を持つ項目を重点的に取り上げ、独自の魅力を伝えることが重要です。
ただし、他社との差別化を図るために、企業のミッションやカルチャーなど、独自の要素を際立たせることも必要です。
7. 無料の採用サイト作成ツール
採用サイトを無料で作成できる、具体的なツールを3つ紹介します。採用管理機能の有無や連携可能な求人媒体に違いがあるため、それぞれのツールの機能を比較のうえで導入を検討しましょう。
ツール名 | 特徴 | 連携可能な求人媒体 | サイトURL |
---|---|---|---|
engage | engageは、求人掲載から採用まで、すべて無料で利用でき、掲載件数や掲載期間の制限もありません。求人掲載方法は、入力項目に沿って必要情報を入力するだけのため、最短15分で求人掲載をスタートできます。
また、Googleしごと検索やIndeed、求人ボックスなど、さまざまな求人サービスと自動連携できるため、一括で求人掲載数を増やすことができるでしょう。求人掲載数が増えた場合でも、engageの管理画面で管理可能です。 |
・indeed ・Googleしごと検索 ・求人ボックス ・スタンバイ など |
https://en-gage.net/ |
Airワーク採用管理 | Airワーク 採用管理は、求人掲載や応募者管理だけでなく、自社の採用ホームページの作成も無料でおこなえます。テレビCMで聞かれたことのある方が多いかと思いますが、「最短5分」で採用ホームページが作成でき、求人作成してすぐに募集を開始することができます。
また、Airワーク 採用管理で求人を公開することで、Google、Yahoo! JAPAN、Indeedにも自動掲載が可能です。 |
・indeed ・リクナビNEXT ・タウンワーク |
https://airregi.jp/work/recruitment/ |
採用係長 | 採用サイト作成から、応募者集客まで対応した採用サイト作成することができる採用支援ツール。Indeed、求人ボックス、スタンバイといった6つの求人検索エンジンと連携しており、求人を作成するだけでなく応募獲得の効果も期待できるサービスです。
また求人へのアクセス数管理や選考プロセス管理など、採用活動の進捗管理ができる点もメリットです。 |
・indeed ・Googleしごと検索 ・求人ボックス ・スタンバイ など |
https://saiyo-kakaricho.com/ |
8. まとめ
採用サイトは、企業の知名度向上や求職者からの信頼獲得に欠かせないツールです。また、入社後のミスマッチを防ぎ、応募者の質を向上させるメリットもあります。
現代ではインターネットが普及し、採用方法も多様化しています。採用サイトの構築を検討している方は、この記事で紹介した採用サイトの作成手法や活用法をぜひ参考にしてください。