社会保険の種類・加入条件や国民健康保険との違いを解説

社会保険の種類・加入条件や国民健康保険との違いを解説

社会保険とは

社会保険は、会社に勤める正規社員や一定の条件を満たす非正規社員(アルバイト・パート・派遣社員など)が加入する保険制度です。一方で、国民健康保険は自営業者や年金受給者などが加入する保険です。日本の社会保障制度は「国民皆保険制度」として知られており、この制度を支えているのが社会保険と国民健康保険の2つの保険制度です。

社会保険の種類

社会保険には、健康保険、介護保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険の5つがあります。健康保険と介護保険、厚生年金保険をまとめて社会保険と呼び、雇用保険と労災保険をまとめて労働保険と呼びます。

社会保険の種類・加入条件や国民健康保険との違いを解説

社会保険(健康保険)の加入条件

社会保険(健康保険)に加入するための条件は以下の5つです。
*週の所定労働時間が20時間以上であること
*月額の賃金が8.8万円を超えていること
*2ヶ月以上の雇用見込みがあること
*学生でないこと(夜間学生、通信制を除く)
*従業員が101人以上の事業所(法改正により2024年10月からは51人以上)

厚生年金保険とは

厚生年金保険は、被保険者が老齢が原因で働けなくなったり、病気や怪我が原因で障害が残ったりした場合に、被保険者と遺族の生活の困窮を救済するための制度です。老齢年金、障害年金、遺族年金の3つがあります。

介護保険とは

介護保険は、2000年4月1日に施行された保険制度で、介護を必要とする高齢者を支えるために導入されました。40歳以上の人は加入が義務付けられ、介護が必要になった際には自己負担1割で介護サービスを利用できます。

雇用保険とは

健康保険が従業員の医療費の負担軽減を目的としているのに対し、雇用保険は再就職を目指す労働者が一時的に収入が途絶える場合に備え、生活を支えることを目的としています。失業時の生活費や再就職までの期間、または再就職後の収入が得られるまでの期間をカバーすることが、雇用保険の役割です。これにより、労働者が安心して働くことができる環境を整えることができます。

雇用保険に加入するための条件は以下の3つです。
*雇用期間が31日以上見込まれること
*労働時間が週20時間以上
*学生や顧問など適用除外者でないこと

社会保険の扶養基準

社会保険では、被保険者が自分以外の家族や親族を扶養に入れることができます。ここでは、被扶養者の範囲や収入基準について解説します。

被扶養者に該当する範囲

1.被保険者の直系尊属、配偶者(事実婚も含む)、子、孫、兄弟姉妹で、主として被保険者に生計を維持されている人
2.被保険者と同一の世帯で主として被保険者の収入により生計を維持されている次の人:
(Ⅰ)被保険者の三親等以内の親族(1.に該当する人を除く)
(Ⅱ)被保険者の配偶者で戸籍上婚姻の届出はしていないが、事実上婚姻関係と同様の人の父母および子
(Ⅲ)上記(Ⅱ)の配偶者が亡くなった後における父母および子

被扶養者の収入の基準

被扶養者の年間収入が以下の条件を満たす場合に、被保険者の扶養に入ることができます。
*年間収入が130万円未満(60歳以上または障害者の場合は180万円未満)
*同居の場合:被保険者の年間収入の2分の1未満である場合
*別居の場合:被保険者からの援助による収入額より少ない場合
出典:全国健康保険協会

社会保険では、被扶養者の有無や収入が被保険者の健康保険料に影響を与えることはありません。被保険者は、家族や親族の生活を支えるための責任を果たす一方で、社会保険制度の柔軟性により、家族の生活に影響を与えずに社会保険に加入できるよう配慮されています。

社会保険の種類・加入条件や国民健康保険との違いを解説

国民健康保険とは

国民健康保険は、会社勤めではないフリーランスや自営業者、無職、年金受給者など、他の社会保険や医療保険に加入していない人を対象とした保険制度です。加入者が増えるにつれて保険料が増えるため、家族や扶養者がいる場合はその人数分の保険料が必要です。市町村の公式サイトでは、保険料の上限や減免制度について案内されています。

社会保険から国民健康保険への切り替え

社会保険(健康保険)に加入していた場合、フリーランスや個人事業主に転身したり、失業したりすると、社会保険から脱退する必要があります。会社は社会保険の資格喪失届を日本年金機構の年金事務所または事務センターへ提出し、国民健康保険や国民年金の加入手続きを被保険者が自身で行う必要があります。

まとめ

社会保険(健康保険)と国民健康保険は、同じ公的医療保険でも加入できる対象者が異なります。一般的に、会社員は社会保険に加入しますが、退職して個人事業主になった場合は、2年間の社会保険の任意継続制度が適用されることもあります。

どちらの保険が適しているかは、扶養家族の有無などによって異なります。そのため、国民健康保険の窓口や市区町村の役所で相談することをおすすめします。

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