毎年、夏になると多くの人が心待ちにしている「夏のボーナス」、ボーナス制度を導入していない企業も全体の3割程度あると言われていますが、夏のボーナスは多くの働く人々にとって重要な収入源です。この記事では、一般企業と公務員のボーナス支給日や平均額について詳しく紹介し、今年の支給額の予想や、ボーナスの賢い使い方・貯蓄術についても解説します。
ボーナスとは?目的は?
ボーナスは、企業や組織から従業員に対して支給される報酬のことです。ボーナスは賞与とも呼ばれます。通常、年に数回(多くの企業が夏と冬の2回)支給され、定期給与とは別に支給されることが一般的です。ボーナスの主な目的は、従業員の業績や勤務年数に応じた報酬としての意味合いがあります。また、ボーナスは従業員のモチベーションや労働意欲を高め、業績向上や企業の発展に寄与することも期待されます
夏のボーナスの支給日
公務員のボーナスの支給日は法律で定められており、一般企業(民間企業)はそれぞれの企業が任意で支給日を決定します。
公務員のボーナス支給日
公務員の夏季賞与(夏のボーナス)は6月30日に支給されることが一般的であり、冬季賞与(冬のボーナス)は12月10日に支給されることが一般的です。地方公務員の支給日は政府や地方自治体の方針によって異なりますが、ほとんどが国家公務員に準じて支給されます。
支給日が休日の場合、前日・前々日に支給されます。
2024年は6月30日が日曜日の為【2024年6月28日(金曜日)】に支給されます。
一般企業(民間企業)のボーナス支給日
一般企業(民間企業)のボーナスの支給日は、企業や業種によって独自に設定できる為、それぞれ異なりますが、夏のボーナスは6月下旬~7月に上旬に支給されることが多く、冬のボーナスは12月から2月に支給されることが多い傾向にあります。具体的な支給日は就業規則や雇用契約書を確認するのが最も確実です。
支給月だけでなく、研修期間はボーナスを支給しないなど会社の規定により自由に決めることができるので事前に会社のボーナス規定を確認しトラブルを避けましょう。
新卒や派遣社員、アルバイトのボーナスは?
ボーナス制度がある会社では、新入社員も支給の対象になりますが、ボーナスは基本的に前期の査定期間を元に支給額を決定している場合が多いので在籍期間の短い新入社員はボーナスがない、または気持ちを表す数万円の支給となる場合が多いです。
※中途社員も同様
派遣社員やアルバイト・パートのボーナス支給については、もちろん支給される企業もありますが、企業の方針により異なります。
夏のボーナスの平均額
夏のボーナスの平均額(国家公務員)
内閣官房内閣人事部が発表している昨年の報道資料によれば2023年の支給事業所における一般職国家公務員(管理職を除く行政職職員)の平均支給額(成績標準者)は、約637,300円で、前年比9.0%増でした。
夏のボーナスの平均額(民間企業)
厚生労働省が発表している昨年の「毎月勤労統計調査 令和5年夏季賞与」によれば2023年の支給事業所における労働者一人あたりの平均夏季賞与額は397,129円で、前年比2.0%増でした。ボーナスの増加や減少は、企業や組織の業績や経済状況に大きく影響されます。したがって、一概にすべての企業や組織でボーナスが増えるとは限りませが、景気が回復し、大手企業を中心に業績が向上している傾向にあることから前年より上回ることが予想されています。
ボーナスから差し引かれる項目
ボーナスも給与と同じように、会社が支払った金額全額を受け取れるわけではありません。会社がボーナスとして支払った金額から様々なものが差し引かれた金額を、ボーナスとして受け取る事ができるので注意が必要です。
所得税
ボーナスも給与の一部としてみなされ、収入として課税されます。したがって、ボーナスからは所得税が源泉徴収されます。(扶養家族の人数により所得税率は異なる)
社会保険料
ボーナスも通常の給与と同様に、社会保険料(健康保険、厚生年金保険、雇用保険など)の対象となります。従って、ボーナスからも社会保険料が天引きされます。
ボーナスの使い道
一昔前まではボーナスは『頑張った自分のご褒美に使う』『大きな買い物を行い、ローンの返済にあてる』傾向がありましたが、ここ数年で『貯金』『投資』といった堅実な使い道を選択する人も増えました。しかしコロナ5類移行後には、今だからこそできる経験を重視する傾向も強くなり『旅行』『外食』『推し活に使う』などといった声も増えてきているようです。ボーナスの使い方はもちろん人それぞれですが、衝動的に使ってしまわないよう計画することが大事です。
使い道に正解はありませんが、一般的には、ボーナスの半分を貯蓄に回し、残りを自由に使うと良いとも言われています。
賢い貯蓄術・使い方
手元にまとまったお金が入るので、衝動買いをしてしまったりギャンブルに使ったり、無計画な使い方をしないように注意が必要です。あくまで下記項目は一例ですので自分の生活を振り返りながら貯蓄や使い方の参考にしてみてください。
・緊急費用の備えとして
ボーナスの一部を緊急費用の備えとして確保するのも賢いボーナスの使い方です。突然の医療費や修理費、失業時の生活費など、予期せぬ支出に備えることが重要です。一般的に、3ヶ月分から6ヶ月分の生活費相当額を確保することが推奨されています。
・積立投資
ボーナスを積極的に投資に回すことで、将来の資産形成に役立てることができます。定期預金や投資信託、株式投資など、自分のリスク許容度や目標に応じた適切な投資先を選びましょう。
・ローンの返済
もし住宅や車などのローンがある場合、計画的にボーナスを使って一部返済することで、利息負担を軽減することができます。高金利のものから返済を優先し、負債を減らしていくことが賢明です。
・教育やスキルアップへの投資
ボーナスを使って自己投資をすることもおすすめです。なかなか普段は金銭的に余裕がなくチャレンジできなかった、新しいスキルや知識を身につけるための教育やセミナー、資格取得などに投資することで、将来のキャリアアップや収入増加につなげることができます。
・家計管理の改善
ボーナスが入ったタイミングだからこそ、家計管理を改善することも考えましょう。家計簿の導入や家計の見直し、節約術の学習など、無駄な支出を削減し、将来の貯蓄に回せるようにすることが大切です。
夏のボーナスは、働く人々にとって嬉しい特別な収入です。支給日や平均額を理解し、今年の予想も踏まえた上で、計画的に使うことが大切です。この記事を参考に、あなたにとって最適なボーナスの使い方を見つけてください。