人生を豊かにし、長く働き続けるには、自分の本当にやりたい仕事を見つけることが不可欠です。しかしながら、「自分の本当にやりたい仕事は何なのか?」がわからないという人も多く、職場選びや職種選びに迷うことがよくありますよね。
1.「やりたいことが見つからない」のはごく普通のこと
自分の情熱や進むべき方向を見つけることに時間がかかることはよくあります。このような状況になると「他の人が自分の目標に向かって進んでいるのに…」と自己嫌悪に陥ることもあるかもしれません。しかし、自分を責めたり、やりたいことがないことを恥じる必要はありません。最初から自分の夢や目標が決まっている人は少数派で、世の中には今まで全く知らなかった仕事やキャリアの選択肢がたくさん存在します。
2.とりあえず正社員はNG
「とりあえず正社員になることが安全だろう」と考える人は危険です。正社員として採用されたとしても、仕事に楽しみや充実感が感じられない、職場での人間関係が悪い、給与が低い、終身雇用が確約されていない、といったデメリットが頭にのしかかり、結果として引きこもりやうつ病になるケースが増えています。
3.終身雇用時代はすでに終わり
現代では、終身雇用という考え方は過去のものとなっています。大手企業に就職したからと言って、安心して退職まで働けるという保証はありませんし、ボーナスや退職金が確約されているわけではありません。さらに、企業の生存が将来的にどうなるかすら予測が難しい時代になっています。そのため、「正社員=勝ち組」という方程式はもはや成り立たないと言えます。
4.「やりがい」は自分自身の価値観
仕事における「やりがい」は、各人によって異なります。仕事が辛くても高給を得ることに喜びを感じる人もいますし、給与は低くても他人に貢献できることに誇りを感じる人もいます。また、人間関係を最も重視する人もいれば、競争を通じて成長を楽しむ人もいます。こうした「やりがい」は、他人に依存するものではなく、自分自身が持っているものです。
他人から見れば、どうしてやっているのか理解できないようなきつい仕事でも、その仕事が本人にとって「やりがい」であることもありますし、逆に他の人がうらやむような楽な仕事でも、本人にとっては苦痛で仕方なかったりもします。仕事の「厳しさ」や「やりがい」は、仕事や職場の状況だけでなく、自分自身の価値観や志向に関わるものです。
5.やりたい仕事を見つけるポイント
ここで、「やりたい仕事を見つめるためのポイント」をご紹介します。今、ご自身が置かれている状況を書き出すと、より具体的になってきます。
①現状の(仕事の)不満
②過去の(仕事の)成功体験
③他人から高く評価される部分
④苦手意識のない仕事
⑤職種ではなく、どんな働き方がしたいか
上記は一例ですが、「徹底的に自己分析して、自分の進むべき方向を見つけたい」という方は、自分がどんな仕事をしたいか、今後どんなふうに生きていきたいかが明確にすることも有効な手段の1つです。
6.「自分のやりたい仕事がわからない人」は派遣社員がおすすめ
まだ自分のやりたいことが見つけられない人は、派遣社員で働くという選択肢も視野に入れてみましょう。
6-1. 多彩な職種でキャリアを積む
派遣の求人は近年、非常に幅広い職種にわたって求人募集されています。接客業や製造業のみならず、プログラマーやデザイナー、エンジニア、看護師、保育士など。異業種からの転職や、未経験職種への挑戦などの機会も増えています。さらに、派遣の仕事は、正社員に比べて採用ハードルが低い場合が多いです。
6-2. 短期契約で仕事や職場を試す
派遣社員の場合、通常2ヶ月~3ヶ月程の契約期間が設定されており、その期間が終了するたびに契約更新の可否を決めることができます。よって、自分に合わない職場であれば次の仕事を探し始めることができます。契約期間が終了すると、責任を問われずに更新を断ることもできます。
6-3. 高時給
派遣の仕事ではボーナスや賞与が支給されないことが多いですが、その代わりに時給が高いことが多いです。特に、アルバイトやパートと比較すると、時給の差はかなり大きく、派遣の魅力の一つになっています。
6-4. 仕事探しの手間が少ない
派遣の仕事を探す際、派遣会社に登録し、電話などで希望を伝えると、派遣会社からいくつか仕事を紹介してもらえるので、自分で探す手間が少ないという点もメリットです。
6-5.面接が不要
派遣社員として働く場合、登録時に派遣会社との面談がある場合もありますが、これは希望や要望を詳しく聞くためのもので、派遣先の企業で面接が行われることはほとんどありません。そのため、派遣会社があなたを企業に紹介する時点で、採用される前提で進んでおり、あとはその職場で働くかどうかを決定するだけです。
7.中高生の人気職業ランキング
順位 | 職業 | 順位 | 職業 |
---|---|---|---|
1位 | 臨床心理士 | 16位 | PA(音響) |
2位 | プロスポーツ選手 | 17位 | パティシエ |
3位 | 美容師 | 18位 | 歌手 |
4位 | ユーチューバー(YouTuber) | 19位 | ファッションデザイナー |
5位 | 公務員(一般行政職) | 20位 | 陸上自衛隊 |
6位 | 司書 | 21位 | 水族館の飼育係 |
7位 | 医師 | 22位 | 中学校・高校教師 |
8位 | 自然観察指導員 | 23位 | 外交官 |
9位 | イラストレーター | 24位 | フラワーデザイナー |
10位 | 看護師 | 25位 | 薬剤師 |
11位 | 声優 | 26位 | 学芸員 |
12位 | 漫画家 | 27位 | 建築家 |
13位 | キュレーター | 28位 | 警察官 |
14位 | 保育士 | 29位 | ファッションモデル |
15位 | 宇宙飛行士 | 30位 | 獣医師 |
人気職業ランキング(2023年9月時点) 出典:13歳のハローワーク公式サイト
8.まとめ
正社員と派遣社員、それぞれにメリット・デメリットがありますが、昔とは異なり、正社員だけが理想的な働き方とは限りません。今後は、「自分に合った働き方を自分で選ぶ」時代に進んでいきます。自分が何をしたいのかが分からないからこそ、新しい働き方を積極的に模索してみることで、思いもよらない理想の職に巡り合うかもしれません。