現代の仕事や学習環境では、PC(パソコン)スキルはますます重要になっており、会社の面接時にそのスキルを問われることも多くなりました。また、先日実施されたTOMIYO JOB!の満足度調査の「取得を検討中の資格」の項目でもPCスキルが上位に挙げられています。
しかし「基本的なPCスキル」とはどのくらいのPCスキルを指すのでしょうか?まずは、どのようなレベルに自分がいるのかを知ることが重要です。この記事では、面接で問われているPCスキルの内容や、あなたのPCスキルがどのレベルに位置するかを明確にしていきます。
会社面接で聞かれる「基本的なPCスキル」とは?

面接で聞かれるPCスキルは、応募する職種や業界によって異なりますが、一般的に求められるスキルには以下のようなものがあります。これらは、ビジネスシーンで広く使用される基本的なスキルです。
※会社により求められるスキルは異なるのであくまで一例になります。
【PCの基本操作】
下記操作はPC操作ができる人なら「当たり前にできる操作」として会社側は認識している場合が多いです。会社によっては「〇〇ができれば応募可能」というように個別の条件を満たせば応募可能な場合もあります。
タイピング:タイピングを行えることを必須条件にしている会社も。1分間で100文字前後
検索エンジンの活用:インターネットで情報を検索するとき、検索エンジンを活用できるか。
ショートカットキー:業務をスムーズに進行するために、ショートカットキーを使いこなすことが出来るか。
その他、文書の印刷など:印刷の設定や、PC操作に付随したコピー機の扱いなどができるか。
【Microsoft Officeスキル】
PCスキルのある人材を求めている会社ではWord、Excel、PowerPointなどMicrosoft Office製品の基本的な操作が出来るかどうかの確認は行われる場合が多いです。求められるレベルは会社により異なります。
Excel:文字入力や文書作成が行えるか。フォントやサイズ、余白など細かいレイアウト調整も行えるか。
Word:表やグラフの作成が行えるか。SUM関数といった簡単な関数を扱えるか。
PowerPoint:画像や表を挿入しながら資料を作成できるか。レイアウト調整しながら分かりやすい資料を作れるか。
【メールやファイル操作】
就職・転職活動でも活用すべき場面は多いので、活用できる人も多数いるかもしれませんが、ビジネスで活用場面の多い、メールやファイルの操作スキルも基本的なPCスキルと言えます。
メール:ビジネスメールのマナーを理解した上でのメールの作成、CCやBCCの活用やファイルの添付ができるか。
ファイル:ファイルの作成や圧縮、解凍など操作、管理まで行えるか。
面接では具体的に自分が使いこなせるスキルを詳細に話すことにより、会社の求める「基本的なPCスキル」とのミスマッチを防ぎます。転職などの場面では、前職で自分が行っていた具体的なPC業務や使用経験のあるソフトの種類などを伝えると尚良いでしょう。
PCスキルを証明できる資格
自信の持っているPCスキルを証明するために、活用できる資格も多数あります。以下は、一般的なPCスキルを評価・証明するためのおすすめ資格の一部です。ただし、選択肢は個人の目標や職種によって異なるため、求められるスキルに応じて資格を選ぶことが重要です。
MOS(Microsoft Office Specialist)
マイクロソフトスペシャリスト(MOS)はMicrosoft Office製品(Word、Excel、PowerPointなど)のスキルを証明するための資格です。各アプリケーションごとに資格試験があります。特に事務職(一般事務や経理事務など)ではほとんどの会社でマイクロソフトのアプリケーションが使用されているため、人気のある資格です。
ITパスポート
情報技術(IT)の基礎知識を持つことを証明するための資格のひとつです。具体的には、コンピュータの基本的な操作やネットワーク、セキュリティ、プログラミングなど、ITに関連する様々な領域にわたる基礎的なスキルを有することを目指します。
日商PC検定
一般社団法人日本商工会議所および各地商工会議所(通称:日商)が主催するパソコンスキルを評価するための資格試験です。この検定は、コンピュータの基本的な操作からビジネス利用までを広くカバーしており、ビジネスシーンで必要なパソコンスキルを身につけたことを証明することができます。企業や教育機関でも有名な資格です。
情報処理技能検定試験
情報処理技能検定試験(通称:情報処理検定)は、一般社団法人情報処理学会が主催する、情報技術(IT)のスキルを評価するための資格試験です。表計算ソフトやデータベースソフトの有効な利用を通じて、情報処理能力を身につけるとともに、幅広いITスキルを持つことを証明できます。
<やってみよう!>あなたのPCスキルチェック
下記シートをダウンロード後、実際に自分が行える操作をチェックしながら自分のPCスキルを見直してみましょう。
PC基本・入門
| 電源のON/OFF操作 |
| キーボードを使い入力をした経験 |
| マウスの操作(クリック等) |
| 「ファイル」「フォルダ」等の用語の理解 |
PC基本・初級
| タイピングスキル(1分間に60文字以上) |
| 検索エンジンを使い検索 |
| 簡単なショートカットキーの使用 |
| ファイルの圧縮、フォルダへの格納 |
| メールの作成、送信、転送などの操作 |
PC基本・中級以上
| タイピングスキル・ブラインドタッチ(1分間に100文字以上) |
| 応用的なショートカットキーの使用 |
| 画像処理能力(サイズの変更) |
| 不明なことは検索し、自己解決 |
| PC関連の資格所持者(能力を活用できる) |
Word・一般
| 書式変更(文字のサイズや色、フォント等) |
| 図やテキストボックスの追加・変更 |
| 余白やサイズなどのページ設定 |
| 表の作成、変更(セルの結合) |
| 印刷設定 |
Word・中級以上
| 文書の全体的なレイアウト調整 |
| ヘッダー・フッターの編集 |
| 宛名リストの管理・差し込み印刷 |
| アウトライン設定・目次作成 |
| テンプレートの作成・管理 |
| ★【実務経験】Wordを使用し社内・社外資料作成の経験 |
Excel・一般
| 書式変更(文字のサイズや色、フォント等) |
| 四則計算(足し算・引き算等) |
| 基本関数の使用(SUM、AVE等) |
| フィルターや並び替え |
| 簡易グラフの作成 |
| 印刷設定、文章保護 |
Excel・中級以上
| 応用の関数の使用(IF、VOOKUP等) |
| 複合グラフの作成 |
| ピボットテーブル |
| 関数を組み合わせての数式作成 |
| 新規フォーマットの作成 |
| マクロ操作(記録、編集) |
| ★【実務経験】Excelを使用し分析資料の作成や業務改善経験 |
PowerPoint・一般
| スライドの挿入・削除 |
| 既存スライドの編集経験 |
| グラフや画像データの挿入 |
| 図形やテキストボックスの挿入 |
PowerPoint・中級以上
| アニメーション効果設定 |
| 画面切り替え |
| Excelグラフの利用 |
| スマートアートの挿入 |
| スライドマスターの活用 |
| ★【実務経験】PowerPointを使用し社内・社外資料作成の経験 |
PCスキルを伸ばそう!

PCスキルは個々の目標や職種に応じて異なる要求があります。基本から応用、上級まで段階的にスキルを向上させることで、仕事や学習においてより効果的にPCを活用できるでしょう。自己評価やスキルチェックを通じて、今後の成長計画を立て、ステップアップを目指してみてください。
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