年間休日の目安や平均は？理想的な休日日数や最低日数についても解説！

働く上で、年間休日は健康や生活の質を維持するために欠かせない要素です。十分な休日があることで、リフレッシュでき、仕事のパフォーマンスも向上します。この記事では、年間休日の目安や平均、理想的な休日日数や最低日数について詳しく解説します。これからのキャリアや生活設計を考える際の参考にしてみてください。

年間休日の計算方法

年間休日は会社が定める1年間の休日数のことです。計算方法は、企業ごとに異なりますが、一般的には以下の要素を考慮して計算されます。

年間休日の目安・平均

日本の企業における年間休日の目安や平均は、業種や企業の規模によって異なります

年間休日の平均

厚生労働省の調査によると、令和5年調査における令和4年1年間の日本企業の平均年間休日数は 110.7 日日です。この平均には、法定休日、企業独自の休日、祝日が含まれます。

また年間休日は企業規模や業種でも異なるとされており、大企業では、年間休日が116.3日と平均よりも多めに設定されている一方、中小企業やサービス業では、年間休日が少なくなっていく傾向があります。

参考：厚生労働省「年間休日日数」

年間休日の目安

超ホワイト企業かも？【年間休日125日以上】
休みを最優先に考えて就職活動を行っている方にオススメなのは、125日以上の企業です。「完全週休2日制」で毎週土曜・日曜が休み、また国民の祝日が休日として定められているケースが多いです。さらに5日以上の夏季休暇や年末年始休暇などが付与されているケースがほとんどです。

プライベートも充実【年間休日120日】
求人などでもよく見かける年間休日120日の企業は、125日以上の企業と同じく「完全週休2日制」で毎週土曜・日曜が休み、また国民の祝日が休日として定められているケースが多いです。しかし夏季休暇や年末年始休暇が暦通りであったり、少なめの場合もあります。

もう少し休息したいかも…【年間休日110日】
年間休日が110日の場合は様々なパターンが考えられますが、多いケースは「隔週で土曜日が出勤」「完全週休2日制だけど祝日は出勤」のパターンです。

労働基準法ギリギリ、ちょっとハードかも【年間休日105日】
1日8時間勤務の場合、労働基準法ギリギリとなる年間休日105日。人によっては「もっと体や心を休める時間が欲しい」「思ってたより休みが少ない」と感じてしまうかもしれません。1日8時間以下の勤務の場合もっと年間休日が少ない場合もあります。

理想的な年間休日は？

年間休日数は、従業員の健康や仕事のパフォーマンスに直結します。以下のようなポイントに注意しながら理想的な年間休日の企業を探すことが大切です。

【業界や業種による違い】
上記の通り業界や職種によって理想的な年間休日が異なる場合があります。例えば、製造業では繁忙期を除けば長期休暇を長く取得できたり、逆にサービス業ではシフト制が多いため、連続した休暇が取りづらいことがあります。オフィスワーカーの場合は、比較的固定の休日が設定されることが一般的など業種ごとの特性を考えることが必要です。

【完全週休2日制】
毎週2日の休暇を確保することで、年間104日の休日となります。これに加え、祝日や年次有給休暇を含めると、理想的な年間休日数である120日以上となります。→「週休2日制」の場合、必ずしも毎週2日休めるわけではなく月に1回や2回の週休2日がある場合も含まれるので注意が必要です。

【健康とライフスタイル】
個々の健康状態やライフスタイルに合った休日の取り方が理想的です。仕事のストレスや体調に応じて、柔軟で適切な休暇が設定されていることが望ましいです。

★年間休日とは別に、有給休暇の取得しやすさも重要なので事前に確認しておきましょう。「有給休暇は取得しやすいか？」「休暇申請が簡単にできる体制が整っているか？」など。

法的な最低日数は？

労働基準法に基づき、年間休日の下限は105日とされています。これを下回っても必ず労働基準法に抵触するわけではありませんが、 労働基準法第35条の規定では労働者に毎週1回または4週間に4回以上の休日（変形休日制）を与える必要があると決められています。

＜年間105日を下回っても違法にならないケースもあります＞

最低年間休日105日というのは、1日の労働時間を8時間とした場合なので、例えば会社が定める所定労働時間が7時間であれば、年間休日数の最低ラインは4週に4日以上の法定休日と週40時間の労働時間上限をクリアしている67日になります。

年間休日の重要性

年間休日は、労働者にとって非常に重要な要素です。働くことは生活の中心であり、仕事の成果は個人の成長や社会貢献に直結しますが、同時に適切な休息とリフレッシュも不可欠です。年間休日が確保されていることには、多くのメリットがあります。

健康の維持・向上： 過労や長時間労働が続くと、身体的および精神的な健康が損なわれるリスクが高まります。定期的に休息を取ることで、心身のリフレッシュが図られ、仕事のパフォーマンスも向上します。労働者が健康でいることは、企業の生産性を保つためにも重要です。

ワークライフバランスの向上： 仕事ばかりに集中していると、家庭や個人の時間が犠牲になりがちです。休日を適切に取得することで、家族や友人との時間を確保し、趣味や自己啓発の時間を持つことができます。これにより、仕事に対するモチベーションが高まり、全体的な生活の満足度も向上します。

離職率の低下：十分な休暇を提供する企業は、従業員に対して配慮を示していると受け取られ、社員の忠誠心や仕事への意欲が高まります。結果として、社員の離職率が低下し、企業全体の安定性が増します。

年間休日は、健康や働き方に大きな影響を与える重要な要素です。理想的な年間休日数を確保することで、仕事に対するモチベーションや生産性を向上させ、企業全体のパフォーマンスを高めることが可能です。企業は、年間休日の重要性を理解し、従業員が十分な休息を取れる環境を整えることが求められます。働く側も自分に合った働き方を見つけるために、年間休日についてしっかりと理解し、上手に活用していきましょう。